昭和恐慌を理解するための前提知識はこちら↓
世界恐慌とは?|対策や当時の各国の状況について
昭和恐慌とは
簡単に昭和恐慌を説明すると金本位制による金解禁と、世界恐慌による影響で日本で起きたデフレのことをいいます。
為替相場の安定と貿易の復興のために金本位制をとったり、旧平価(昔の金の相場)による金輸出解禁によってデフレが発生しました。
そのため様々な企業が倒産したり、農家の収入が少なくなったり、日本国内の状況が危うくなったりした、この一連の流れを昭和恐慌といいます。
この昭和恐慌によって家族を身売りするしかなかったり、お金がなくてどうしようもなくなったりする人がいたようですね。
昭和恐慌を簡単に説明すると上記のようになりますが、なかなかわかりにくい部分があると思うので、テーマごとに分けて考えていきましょう。
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昭和恐慌の原因
昭和恐慌の原因を大きく分けると、日本の不完全な金本位制と、世界恐慌による外部環境からの影響の2つに分けることができます
日本が金本位制に向かったのは、世界各国が金本位制をとって貿易を進めていたため、日本も金本位制を取り、不利な貿易取引から抜け出したかったという思いがありました。
金本位制施行後、日本は金の価値を世界基準より低くしてしまったため、海外に金がどんどん流出していくことになります。
この金の海外への流出と世界の不景気である世界恐慌によって、昭和恐慌が起きたということになります。
金本位制と世界恐慌の概要について説明していきます。
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世界恐慌とは?|対策や当時の各国の状況について
金本位制
金を取引の一番の基準にすることを金本位制といいます。
また金が一番価値があるものとして捉える考え方とも言えます。つまり金本位制によって、金を用いれば何とでも交換できるようになります。
しかし金というのは物質的にとても重い物なので、持ち運ぶことが難しく、金で取引を行うことはあまり現実的ではありません。
よって金を国が作った貨幣と交換することによって、貨幣を金と同じ価値として定め、取引に用いれるようにした制度のことです。
日本が金本位制に向かったのは、当時世界で金本位制をとる国が多かったためと言われています。
しかし第1次世界大戦によって、金本位制は中断することになりました。
しかし金輸出解禁を行い、再び金本位制の復帰を行いました。
世界恐慌
1929年ニューヨークのウォール街にあった証券取引所で株価の大暴落が起き、この大暴落によって国内外に問わず不景気の波が波及し、企業や工場が倒産、失業者が多く出ました。このような出来事をまとめて、世界恐慌と言います。
アメリカを始点にして始まった不況ですが、様々な国に不景気の波が流れいきます。
植民地の有無で世界各国の対策を大きく変わり、不景気から脱しようとする、流れを世界恐慌と呼んでいます。