預金封鎖って何・・?
国が預金封鎖する目的は?
日本でも起きる可能性はあるの?
こんな風に考えている人に向けて、この記事では解説しています。
まず預金封鎖ってなに?となったり、預金封鎖の対応策について知りたい!という人には、特におすすめの記事になっています。
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預金封鎖とは
預金封鎖とは銀行に預けているお金が凍結されて、預金が引き出せなくなることを言います。
完全に引出しができないわけでなくても、引き下ろしに制限がかかっていれば、それも同様に預金封鎖状態だといえます。
実際にギリシャ危機によるギリシャの財政破綻後は、1日に引き出せる額に8000円の限度額が設けられました。
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ギリシャ危機の原因は?|債務拡大の原因や当時の財政状況について
預金封鎖はいつ起こる?
では次に、この預金封鎖がいつ起きるかについてです。
「この日に預金封鎖が起こる!」というのは断言できませんが各国の事例や、どんな場合だと預金封鎖発生の確率が高いのかについて考えていきましょう。
過去に日本で起きた預金封鎖
初めに、過去に日本で起きた預金封鎖についてです。
1946年に日本で預金封鎖が起きた原因は、大きく分けて2つあります。
それは戦争によって国内の資源がとても少なくなった事による急激なインフレと、戦争物資のために発行した国債発行額増加の2つです。
戦争によって国が貧しくなり、社会不安を取り除く事と国を運営していくための税金に、どうしてもお金が必要になりました。
1946年当時の国債総額は116億円にもなり、国内総生産(GDP)の204%までにも増加したようです。
そのため国は、国民の財産に課税をしたり、インフレを抑えるためにお金の流通量を強制的に減らす預金封鎖の処置を取りました。
今では考えられませんが、10万円超の資産には最高90%の税率が課せられました。
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ハイパーインフレとは?|原因や日本でいつ起きるかについて
海外で起きた預金封鎖の事例
次に海外で起きた預金封鎖の事例です。
キプロスでの預金封鎖
2013年3月16日キプロスでの預金封鎖の事例を紹介します。
キプロスは東地中海のキプロス島の大部分を占める、共和制国家のEU加盟国です。
キプロスでの一連の危機をキプロス危機もしくはキプロスショックといいます。
キプロスショックは、キプロスとギリシャの結びつきが強い中、ギリシャ危機をきっかけにキプロスも危機に陥ることになりました。
自国がきっかけにならなくても、周辺国の影響によって預金封鎖が起きた事例となります。
ウルグアイでの預金封鎖
2つ目の事例は2002年のウルグアイでの預金封鎖です。
この預金封鎖ではアルゼンチンの金融危機や、ブラジルの金融市場不安定化によって銀行の預金流出が止まらず、その影響を大きく受けて措置が取られたものです。
預金封鎖後、外貨保有量も減少していき政府は国際通貨基金(IMF)に融資の前倒しを要請しました。
ウルグアイ通貨の為替相場は、6月は1ドル=17ペソだったのに対し、30日は1ドル27ペソから35ペソまで急落しました。
このように諸外国で起きた金融危機は、近隣国への影響が大きく、国は様々な形で違う外国に依存しているのが分かります。
NHKの報道
では次に、国内での預金封鎖に関する報道についてです。
2015年にNHKが預金封鎖について特集番組を報道し、一時期話題となりました。
NHKは公共放送としての立場で報道を行っていますが、実際には政府からの援助があり、さらには政府との癒着があるのではと、噂されています。
そんなNHKが国の大事に関わる、預金封鎖について取り上げるなんて、いったいどんな意図があるんだろうかと考えてしまいます。
現在もなお国債が増加し続け、国が返済しなければならないお金が増えていってるのに、のんきにしている場合ではないなと思います。
2024年の新札(新紙幣)発行
次は元号の令和発表から数日後に麻生大臣が発表した、2024年の新札発行についてです。
4月1日の令和元号発表と5月1日の改元に近いタイミングの、4月9日に麻生財務相が2024年をめどに新紙幣発行を行うと発表しました。
国側の見せ方としては、めでたいタイミングでの新札発行宣言は、世間にあまり違和感を感じさせません。
しかし本当の目的として、新札切り替えによる強制的な預金封鎖というのも、日本の現状を見ると可能性は無くはないと言えます。
確実に起きるとは断言できませんが、日本の現状と過去の事例から見ると可能性がありそうというのが、私の主観です。
もし預金封鎖が起きたら
1946年の日本で起きた預金封鎖の財産課税では、田や畑、家などの不動産、年金や預金などが課税対象となりました。
そのため今後もし、預金封鎖が起きるのであれば、日本政府が管理できるもの全てに課税されるのが予想できます。
日本円をドルに換えて銀行に預けても、日本政府によって管理できるため、財産課税の対象となってしまうでしょう。
これから起こるかもしれない預金封鎖は戦後直後のように、国内資源が不足して、インフレ抑制のために取られる可能性は低く、国債発行額が増えたため債務を、国民に肩代わりしてもらおうという思想から、取られる可能性が高いです。
食料やエネルギーは戦前に比べて、テクノロジーで補う事が可能ですからね。
預金封鎖が起きた後はどうなる?
では、本当に預金封鎖が起きてしまったら、その後はどうなるのでしょうか。
一般的に財政危機という観点から考えると、預金封鎖をきっかけに円の信用度低下から外貨・仮想通貨への資金流入、国内の景気低下、失業率増加、貧困問題などが考えられますね。
実際に財政破綻を起こしたギリシャでは、若者の失業率が約35%になったり、社会保障における負担額増加などが発生しています。
例をいくつか挙げましたが、現状よりも悪い環境で生活する事になるのは間違いないでしょう。
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預金封鎖における対応策
では次に預金封鎖への対応策を考えていきましょう。
外国に資産を持つ
まず1つ目の対応方法は、外国に資産を持つ事です。
説明したように、外国にある資産に対して日本政府は国としての力を使う事はできません。
具体的には円や外貨を外国口座に預けたり、外国に不動産や株式を持つことがこの方法の1つとなります。
一般人にはなかなかハードルが高いですが、外国の金融機関から商品を買ったり、口座を開設することで実現できそうです。
仮想通貨の所持
2つ目は、仮想通貨を所持する事です。
仮想通貨はブロックチェーンという新しい技術を使って、お金としての効力を秘めた通貨です。
仮想通貨は非中央集権をコンセプトに作られたものが多く、テクノロジーによって制御されているため国が干渉するのは不可能です。
企業などを通して規制がかけられるのは予想できますが、仮想通貨には国境がないので課税する方法がありません。
テクノロジーによって生まれた産物なので、セキュリティ面が心配されますが、安定した運用が提供できるようになると、仮想通貨に一基にお金が流れていくでしょう。
海外の移住権や永住権の取得
3つ目は、海外への移住権や永住権の取得です。
日本の財政状況が危うくなると、国内での不自由な生活や、不公平な徴税が行われる可能性については、過去の預金封鎖から予測ができます。
そうなってから海外に移り住もうとしても、それまでに日本の信用低下が起きるため、海外のビザも発行するのは難しくなるでしょう。
そのため今のうちから海外の移住権や永住権を取得しておくと、将来リスクの軽減ができそうです。
タンス預金
最後にかなりアナログですが、タンス預金で対策することを紹介します。
新札に切り替えられる場合はどうしようもないのですが、国が封鎖できるのは金融機関の管理下にある口座です。
自分の家のタンスにお金があっても、国はそれを認識することはできません。
こんなデジタルな時代にタンスにいれとくの!? こんな声が聞こえてきそうですが、利便性を求めず手元に現金を置いておくのはとても有効的だといえるでしょう。
現在の日本の財政状況を見ると、過去に起きたように預金封鎖が行われる可能性は0ではありません。
一概にいつ起きるかを予測することはできませんが、そんな時に少しは対応できるようにしたいですね。
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預金封鎖の目的
1946年に行われた預金封鎖の目的をまとめます。
急激なインフレに対応するため
戦争に負けて国内の資源が少なくなっている中、国内に流通する貨幣の量が増えると物価は上昇し、一般人が食料などの生活用品を手に入れるのは困難になっていきます。
そうすると、ある一定層の人たちが資源を独占することにつながり、国民のパニックにつながります。
これを防ぐため預金封鎖の措置がとられたと考えられます。
日本国民の預金や財産に課税をするため
日本は戦争で敗戦国となり、国民に返さなければならない国債を返済できる状況にありませんでした。
それらを返済するために国民の預金や資産に課税をして、政府の債務残高を減らそうとしたのが預金課税です。
過去に起きた預金封鎖はこの2つの原因によって行われました。
今後預金封鎖が行われるとしたら説明した2つの要因は必ず関わってくるでしょう。
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まとめ
預金封鎖とは、いつ預金封鎖が起こるのかなどについて考えてきました。
預金封鎖というキーワードを知る前は預金は引き出せて当たり前!、という考え方をしていましたが、これを機にかなり考え方が変わりました。
「国がなんとかしてくれるだろう」という謎の安心感は捨てて、今のうちから少しでも個人の成長を目指そうと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました(*'▽')