インパクトローンとは
インパクトローンは外貨建ての借り入れのことをいい、為替変動のリスクを伴いますが、一方で為替変動を利用して、外貨建再建の為替リスクの回避にも使われます。
インパクトローンとは、国内になる外国為替公認銀行からの外貨建ての借り入れのことをいい、資金用途は自由です。
貸付期間には借り入れから返済まで1年超の長期と1年以内の短期があり、金利には返済期限まで変えない固定金利とLIBORなどの市場金利の変動に合わせて見直す変動金利とがあります。借り入れ通貨は米ドルが一般的ですが、ユーロや英ポンド、ユーロ円などもあります。
借り入れ期間中の金利更改時に通貨を変更するマルチカレンシーローンと呼ばれる借り入れも可能です。これは長期インパクトローン期間中の国際情勢の変化に伴うリスクを回避する手法の1つです!
またインパクトローンは為替変動の影響を受けるため、通常の円建ての借り入れとは異なり、返済金額が借り入れ時の予定額と大きく変わる可能性があります。借り入れ時に比べて返済時に、円高になれば返済額は予定より少なくなり、円安になれば予定より多くなります。
全体の実行額は為替取引が完全自由化された1980年12月以降急増しましたが、現在は減少傾向にあります。
為替変動リスクを回避するために
こうした為替変動リスクを回避するための方法を以下に3つ上げます。
まず1つ目に、スワップ付インパクトローンを使って、返済時の為替レートを予約する方法です。また為替予約を行わないインパクトローンを、オープンインパクトローンと言います。
2つ目に通貨オプションを購入する。
3つ目に外貨建て債券を保有する。
などの方法があります。
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インパクトローンのメリット
インパクトローンを使って外貨から借り入れを行うメリットは、国内の金融情勢によらず、資金調達の額や金利面で有利となったり、外貨建債券を保有する企業にとって、為替リスクを回避できることです。
円高の際には外貨輸出を行う個により、外貨建債券が為替差損を生み出します。しかし同額のインパクトローンを保有することによって、為替差益で外貨建債券の為替差損を相殺することができます。
また他のメリットとして、ユーロ円のインパクトローンを説明すると、国外にある外国銀行や邦銀の海外支店が日本国居住者に対して、円建ての貸付を行なったとします。この借り入れをするメリットとして、ユーロ金利をベースとする借り入れ金利が、国内金利を下回る可能性があります。
インパクトローンのデメリット
インパクトローンのデメリットとして、外貨建ての借り入れ、ローンであるため自国の通貨が安くなることで、返済時に返すお金が必要以上に多くなります。また借り入れを行っている際に、その借り入れの額が常に変動していくことが、精神的に不安にさせる可能性もあります。