アンバンドリングとは
アンバンドリングとはこれまでセットで合わせて販売・提供されていた商品やサービスを分けて、需要のある部分だけを販売する方法のことを指します。
アンバンドリングによって、消費者は自分が欲しいモノだけを入手することができ、さらに企業は需要のある部分だけの生産活動で良いため、顧客満足度を高めながら、コストを抑えらえるビジネスモデルだといえます。
セットで販売していたり、様々な付加価値をつけてサービスを提供していた従来の競合企業は、過去の設備投資によって一部だけ販売するという方向転換を行うことは難しく、参入するのには過去の設備投資による損失を受け入れなければいけません。
本当に欲しいものだけを手に入れられるアンバンドリングですが、反対を言えば元々提供されていたサービスには付加価値がすべて消えてしまうため、プレミアム感はなくなってしまうでしょう。
アンバンドリングのメリット
概要について説明してきましたが、アンバンドリングの強みを3つに分けて説明していきます。
需要のある部分だけの販売
まず1つ目に需要がある顧客が欲しいものだけを販売することです。
この方法により、セットでしか提供されていなかった一部のものを手に入れられ、これまで購入に至らなかった消費者をターゲットにすることができるでしょう。
効率の良い生産活動
2つ目に効率よく生産活動が行えることが挙げられます。
一部の機能や商品の生産だけで事足りるので、必要だったコストを抑えることができます。
無駄な設備投資、人件費が不必要になり、お金という視点だけでなく、管理するといった視点からもストレスを減少できそうです。
関連した商品・サービスの販売促進
3つ目に部分的に商品やサービスを販売した後も、それに関わる別の部分的な関連商品・サービスの販売促進に結果的につながることがあげられます。
アンバンドリングによって部分的に商品を購入すると、結局それに関わる商品・サービスにも興味が沸き、全体の利益貢献につながるというわけですね。
アンバンドリングのデメリット
デメリットというほどでもありませんが、アンバンドリングのモデルにも注意しなければならない点があります。
競合企業の参入が難しいと説明しましたが、過去に投資した分が回収できないのを嫌うだけで、方針を決定してしまえば、すぐにでも参入することは可能です。
新規事業として提供していく場合には、競合企業の動きには注意する必要がありますね。
また意図的にこの方法をとり、競合の予想の売り上げや利益を減らすことも可能なのではないでしょうか。
まとめ
アンバンドリングのビジネスモデルについて説明してきました。
また補足説明として提供したい市場ターゲットに、価格帯を重視している人が多ければ多いほど、大きな売上につながっていく特徴も秘めています。
反対に用いられる言葉として、バンドリングというビジネスモデルも存在します。
アンバンドリングとは逆に、セットで商品・サービスを提供することにより、従来よりも割安で販売することができるので、ターゲットによってはこちらのほうが戦略として適するかもしれませんね。