情報の非対称性って何??
市場の失敗をさらに理解したい!
情報の非対称性の具体例について知りたい
こんな風に考えている人に向けて、この記事では解説しています。
情報の非対称性をより詳しく理解したいと考えている人には、特におすすめの記事になっています。
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情報の非対称性とは
情報の非対称性とは市場における取引で、買い手と売り手それぞれが持っている情報に差があり、取引が対等に行われないことを指します。
情報の非対称性が発生していると市場の失敗が起こる可能性があり、市場に悪影響を与えかねません。
この他にも市場に悪影響を与えて市場の失敗に繋がると言われている要素は3つあり、情報の非対称性以外に、外部不経済、不完全競争が挙げられます。
市場の失敗についてさらに理解したい人は、以下の記事を参考にしてみてください。
情報の非対称性の例・具体例
では、情報の非対称性の例・具体例について見ていきましょう。
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労働市場
まず1つ目に、就職に関係する労働市場についてです。
新卒労働市場では、売り手を就職先を探す学生を表し、買い手を人材採用したい企業を示します。
人材採用に至るには、企業が就職希望者と面接し、会社に適任な人材か見極めて合格したら、正社員として雇用します。
当たり前のように思われがちな就職活動ですが、このような場合にも情報の非対称性が起きる可能性があります。
良い情報だけ掲載する企業(買い手側)
まず1つ目の情報の非対称性が発生する点として、買い手側の企業が正しい情報を提示しているかどうかです。
企業は求人票や会社説明会で、福利厚生や仕事内容、勤務地などの情報を提示して、人材募集を行います。
このアクションの中に情報の非対称性が生まれる可能性があります。
募集要項に良い情報が掲載されていても、実際の情報は入社してみないとどうか分かりません。
制度を利用しやすい会社風土なのか、募集要項と実際の仕事内容に相違がないかなど、入社してみないと分からない事は多いです。
その他にも実際にもらえる給料や人間関係など、就職希望者にとって不明確な事は複数あり、情報を提示する企業側が正しく行動しないと、情報の非対称性が生まれる可能性が高くにあります。
そのため最近では、実際の社員口コミやレビュー掲載しているサービスが注目されていて、本当の情報が何か分かるようになってきました。
その傾向から、良い会社には人が集まり、環境が悪い会社には人が集まらなくなるでしょう。
就職希望者のウソ(売り手側)
また、この可能性は企業側だけにあるのではなく、売り手側も同様です。
経歴・情報・能力などを就職希望者が正しく提示しているかにも、関係があります。
良く見せるのは重要ですが言い方によっては、過去のキャリアや仕事内容を誇張して伝える事もでき、そこに情報の非対称性が生まれる可能性もあります。
労働市場は買い手・売り手の両方がどれだけ正しい情報を提示しているのかというバランスと、人材の労働意欲・企業の採用意欲のバランスが関係していそうです。
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人間の目には見えない商品の市場
2つ目は人間の目に見えない商品の市場についてです。
ここでいう「人間の目に見えない」とは、商品に含まれている成分や効果の事を指します。
商品に含まれている成分や効果は消費者が直接的に確認する事ができないため、情報の非対称性発生の可能性があります。
食品・化粧品
食物でも化粧品でも例に挙げられますが、含まれている成分は、設計・製造した人にしか分かりません。
買おうとする消費者側から見て意図的ではなくても、隠された情報があるのであれば、それは情報の非対称性を生む原因になります。
有形商品そのものが欲しいのであれば問題はありませんが、商品の成分や効果を欲しいのであれば、正しい方法で情報は開示されなければいけません。
そのため成分表示法などが整備され、正しい方式で情報提示することが消費者庁から義務づけられています。
情報の非対称性があると、上手く市場が機能しないため、正しい形でルール作りする事が重要です。
つまりこの措置は、市場の失敗が起きないように作られた法だと言えます。
まとめ
情報の非対称性とは・情報の非対称性の例について解説してきました。
政府や自治体などが情報の非対称性を縮めようと試みていますが、人間の目で品質が見えずらい商品市場では、情報提示がなければ非対称性を無くすのは難しそうだなというのが私の印象です。
正しい情報を表示して、安心して商品を購入できるように、政府にも企業にも注意してほしいですね。
そんなこんなで、結局は情報を知らない人が損をする世界?という風に感じてしまいます。
情報には敏感でありたいですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました(*'▽')