シェアリングエコノミーって何?
実際にどんな事例があるの?
シェアリングエコノミーのメリットやデメリットについて調べ中・・
こんな風に考えている人に向けて、この記事では解説しています。
メリットやデメリット、事例について知りたい人には、特におすすめの記事になっています。
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シェアリング・エコノミーとは
シェアリングエコノミーとは個人が保有する資産を貸出してシェアしたり、その個人間をつなげるサービスの事を指します。
シェアリングエコノミーをそのまま日本語に訳すと「共有する経済」となり、他にもピアツーピア経済という呼び方もあります。
ピアツーピア経済のピアとは同等のものという意味があり、コンピュータ用語でサーバを介さずユーザ同士がやり取りすることを指します。
つまりシェアリングエコノミーは仲介者を介さず、個人対個人で直接やりとりすることに、焦点を当てた用語であることが分かります。
シェアリングエコノミーのメリット
では次にシェアリングエコノミーのメリットを、3つに分けて解説していきます。
モノを買わなくて良い
まず1つ目にモノを買わなくいいというのメリットがあります。
シェアリングエコノミーを用いたサービスでは貸主は資産の活用によって収入が得られ、借主は所有することなくモノを利用できるというメリットがあります。
そのため、買うほどではないんだけど1度は使ってみたい!、週に1回は使いたいけど維持費は払いたくない!のように考えている人には多くの利点があります。
空いた時間の有効活用
2つ目のメリットに、貸す側の空いている時間を有効活用できるというのを挙げます。
個人が所有している物を使用しない時間、空いている時間を必要とする人に売れるようになったのは、貸す側にとって大きなメリットです。
自分に必要のない時に、貸しているだけで収益があるのはとても魅力的だと言えるでしょう。
モノの稼働率上昇
3つ目は、モノが稼働している時間が上昇する事です。
シェアリングエコノミーの仕組みを用いることで社会全体で見た時に、車や家、駐車場など様々な物の稼働率が上がります。
そのため物やサービスの提供機会が増える事もメリットの一つだと言えます。
眠っている遊休資産が少なくなり、モノを利用できる機会が増えるのは、貸す側・借りる側の両者にメリットがありますね!
シェアリングエコノミーのデメリット
次にデメリットを見ていきましょう!
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信頼性に欠ける
1つ目のデメリットは信頼性に欠けるという事です。
貸す側と借りる側の両者がお互いに信用している事で、ものを貸したり借りたりできると思います。
しかしその信頼性は、これまで商品を販売していた企業に比べるとかなり欠ける事になります。
貸し出した物に不備はないのか、借りた側は綺麗なままで返してくれるのか、など心配要素はやはり残ります。
このようにユーザ間で貸し借りを行うため、企業対ユーザの構図より信頼性に欠けたサービスになるというのが1つ目のデメリットです。
雇用問題
2つ目は雇用や仕事の問題です。
例えばカーシェアリングが可能になり、普及すれば以前からあったタクシー会社の収益が減り、それに伴って従業員の収入も減少します。
他にも、airbnbなどの民泊ができるようになれば、ホテルや旅行業界に大きな影響力を与えます。
責任の問題
3つ目のデメリットは責任がどこにあるのかという問題についてです。
シェアしているモノやサービスを受けている間に事故や災害が起きた場合、どのように対応していくか、どこに責任はあるのかなど、制度面で解決しないといけない事がでてきます。
シェアリングエコノミーのサービスは近年急に普及したので、法整備が行き届いているかという微妙です。
そのため、サービスを提供する側は利用規則整備の徹底を行ったり、利用者もサービスのルールや制度をしっかりと確認しておく必要がありそうです。
シェアリングエコノミーの事例・サービス
次にシェアリングエコノミーのサービスや事例を詳しく見ていきます。
Uber
初めに自動車で移動手段をシェアするUberについて紹介します。
Uberとは簡単に説明すると、スマホで車両の配車から乗車、決済までを行うサービスです。
すべての手続きがアプリ操作だけで完了するのが特徴で、アメリカではタクシー以外の一般ドライバーが運転することも可能になっています。
効率的に車を使って移動したいユーザと、空き時間に車を使って副収入を得たいドライバーをマッチングする、移動のシェアリングエコノミーのサービスがUberです。
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Airbnb
次に宿泊場所をシェアするAirbnbです。
Airbnb(エアビーアンドビー)は世界中の民宿、宿泊施設をインターネットや携帯、タブレットで掲載・発見・予約できるコミュニティを用いたサービスを指します。
現在、192カ国33,000の都市で80万以上の宿を提供していて、さらにこの勢いは上がっていっています。
ホテル検索の仲介サイトにもAirbnbの部屋が掲載されていて、注目度上昇中のシェアリングエコノミーサービスです。
akippa
次に自宅の駐車場をシェアするakippaです。
akippaはスマホやPCを使って、個人間で駐車場の貸し借りができるパーキングサービスです。
空いているスペースを有効活用できるので、従来のサービスに比べて安い料金で駐車場の利用が可能になりました。
駐車場を借りるだけでなく、自分の駐車場に空きスペースがあれば、貸し出して収益を得ることも可能です。
手数料もかからず、設備も必要にならないので手軽に利用できます。
クラウドワークス
最後に紹介するのはクラウドワークスです。
クラウドワークスは副業や新しい働き方が推進している中で、注目されている能力のシェアによって対価がもらえるサービスです。
人はこれまで会社でしか、価値を提供するのが難しかったのですが、このようなサービスが出てから個人レベルで価値を届けることが可能になりました。
コンサルやライター・エンジニアなど、人それぞれが持っている能力を能力単位で、分け与えられるのがこれまでにはない新しい発想です。
appstoreからどんな仕組みで動いているのか、ぜひ見てみて下さいね。
その他のサービス
他にも印刷機の空き時間をシェアするラクスル、レンタルスペースをシェアするSheeps、レジャー用ボートをシェアするBoatbound、ドレスなどの衣服をシェアするStyle Lendなどがあります。
このようにシェアリングエコノミーには、個人の需要と供給を直接結びつけるサービスが多くあります。
ユーザのニーズを満たしくれるサービスが、企業からだけではなく、個人からも生まれる事で市場はさらに活性化していくでしょうね。
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シェアリングエコノミーに向く例
次にシェアリングエコノミーの仕組みに向く例を解説していきます。
場所
まずは1つ目に場所です
例えば3日間車で外出するので、駐車場がその間空いているという場合です。
このような場合はakippaを利用して駐車場として、提供することができますね。
他にも企業の会議室が休日は誰も使わないので空いているという場合や、土地、家の空いている時間なども挙げられます。
モノ
2つ目にモノです。
例えばカメラを記念の時にしか使わないという場合、普段から必要ではないので貸し出せれば嬉しいですよね。
値段がそれほどしないのであれば問題はなさそうですが、普段使わないのに5万、10万円するモノを購入するのは少し気が引けます。
他にも車やパソコン、ブランド品、電子機器、家具など、モノのシェアリングエコノミーはサービスは多くの種類がありそうです。
時間
3つ目に時間です。
これは場所やモノと共通しているのですが、例として人間の空き時間です。
time bankというサービスは人の時間を売買できるサービスで、10秒単位で著名人の時間を売買する事ができます。
事業の相談を経営者にしたり、アスリートや芸能人の時間をシェアしてくれるのは、興味がある人にとってはとても需要がありそうですね。
シェアリングエコノミーの市場
次にシェアリングエコノミーの市場について見ていきましょう。
世界の市場
紹介してきた事例のように誰もが場所・モノ・時間を共有できるようになり、消費者のニーズは満たされやすくなってきています。
そしてこのような動きは今後も拡大していくでしょう。
実際にPwCの調査によると、シェアリングエコノミーの各国合計の市場規模は2013年に約150億ドルでした。
この150億ドルの市場は、2025年までに約3350億ドルにまで拡大すると予測されています。
ニュースでよくUberやairbnbが取り上げられるのは、この増加傾向にある市場に答えがありそうです。
日本の市場
またシェアリングエコノミーの国内市場規模は2014年度に約233億円でしたが、2018年度までに462億円まで拡大すると予測されています。
Uberやairbnbは海外発のサービスでしたが、今では日本でも多く見かけるようになりました。
また日本発のサービスも複数出てきているのは、日本のシェアリングエコノミー市場が拡大している事を納得させられます。
将来の市場
様々なサービスや市場調査から、シェアリングエコノミーには多くメリットがあり、将来的に社会で重要なものになると判断できます。
シェアリングエコノミーが発展している裏ではインターネット技術の発達や、SNSによって個人間で簡単にコミュニケーションが取れるようになってきました。
そして最近では、インターネット技術やSNSサービスはかなりのスピードで拡大してきています。
このような要因はさらに拡大し、それと共にシェアリングエコノミーの市場も大きくなっていくでしょうね。
シェアリングエコノミーの仕組み・ビジネスモデル
ではシェアリングエコノミーが上手く機能する仕組みと、ビジネスモデルについて見ていきましょう。
シェアリングエコノミーの仕組み
シェアリングエコノミーを用いたサービスには、ユーザ間の評価機能が付いている事が多いです。
サービスを用いてユーザ同士が取引・売買をし終わった後、その取引内容について対応の良さや感想を記入する事を評価機能と呼んでいます。
この機能を利用する事でユーザそれぞれに評価がつけられ、高い満足度を与えているユーザには高評価がつけられます。
そして高評価を見たユーザは、安心感や信頼感を持って商品やサービスの購入ができます。
また売り手だけに評価がつくのではなく、買い手にも評価がつけられる相互評価の方式を取るサービスもよくありますよね。
シェアリングエコノミーには企業が提供する商品のように、信頼感を生むのが難しい仕組みです。
しかしこの評価機能によってユーザに安心感を与えられるのは、とても良い仕組みだと言えるでしょう。
シェアリングエコノミーのビジネスモデル
シェアリングエコノミーのサービスはユーザ同士で取引をしてもらうため、企業がユーザに商品やサービスを提供するわけではありません。
企業はユーザ同士が取引するための場所・プラットフォームの提供や、登録されたユーザの管理、取引上のルール整備などを行います。
キャッシュポイント
そして収益を上げれるポイントはユーザ間の取引に対する手数料や、プラットフォームに掲載される広告の料金、企業の商品・サービス取り扱いの依頼料金などが挙げられます。
商品を販売して売り上げが上がるというより、ユーザが活発に取引をする事で収益が上がるのがシェアリングエコノミーのビジネスモデルです。
そのため、利用するユーザ数やアクティブ度合いに伴って手数料や広告料収入が増えるため、いかに満足度の高いプラットフォームを提供するか、ユーザをどのように集められるかが、シェアリングエコノミーサービスのカギになっています。
コスト・リスク
次にシェアリングエコノミーサービスのコストとリスクです。
日本では現在白タクと言われる、資格を持っていない一般人がタクシーサービスを提供する事は禁止されています。
デメリットでも紹介したUberはフランスで違法なタクシーサービスを提供した罪などで、刑事裁判に処されていた事もありました(2015年)
このように新しいサービスは法の規制が追いつかない事も多く、グレーゾーンである事のリスクがあります。
また既存の業界をディスラプションしかねないので、国側が新しいサービスに対して規制をかける場合もあります。
事業がグレーゾーンである事や国の規制、その他にもユーザを管理するコストやプラットフォームの維持費などが必要になります。
シェアリングエコノミーが生まれた背景
では次に、シェアリングエコノミーの背景について見ていきましょう。
インターネット社会
スマートフォンの普及により、私達はどこでもインターネットを使用できるようになりました。
そしてそれと同時に、個人レベルでのインターネットを使いこなす技術やリテラシーも向上しています。
また通信規格が3G、LTE、4Gと上がり、世界はどんどん繋がりやすくなってきています。
シェアリングエコノミーのサービスは、利用するユーザがインターネット上で簡単につながらないと成り立たないビジネスの仕組みです。
今後もさらにインターネット技術の発展が予測されていますが、人とつながりやすい環境がシェアリングエコノミーの背景にあると言っていいでしょう。
また仲介者側のコストが下がっているのも1つの要因だと言えますね。
コミュニケーションの変化
2つ目にコミュニケーションの変化が背景にあります。
背景1つ目のインターネット技術の発展と共にSNSなども普及してきています。
これまで人は出会ってしか、コミュニケーションを取る事はできませんでした。
それが今では電話、メール、ビデオ通話、SNS(ソーシャルネットワークサービス)など、様々なコミュニケーション手段があります。
このようにコミュニケーション手段の多様化、インターネット社会、それによるコスト削減などが個人間の需要と供給を結び付ける背景にあります。
また省エネや省資源を重要視する社会の変化も、シェアリング・エコノミーを拡大させる要因となっています。
シェアリングエコノミーの今後
ではシェアリングエコノミーの今後について解説していきます。
サービスの今後
現段階でもUberやairbnbなどのサービスがかなり流行していますが、今後もさらにシェアリングエコノミーは拡大していくでしょう。
AI技術によって車の自動運転ができるようになれば、駐車場なしで車そのものだけをシェアしたり、書籍やサーバ、ドローン技術によって配達や物流までもが、この流れに乗ると考えられます。
しかしその反面、加速度的に既存の仕事が消えていき、雇用の問題はさらに深刻化していきます。
仕事がない国民には不満がたまり、国家的な対策を求められる時も遠くないのではないでしょうか。
仕事観の変化
次に仕事観の変化です。
シェアリングエコノミーの原点にある「使用しない」「時間に余裕がある」「場所が空いている」などから、副収入として多くの個人が取り組むようになりました。
個人が持て余している時間や、遊休資産はまだまだあります。
政府も副業を推しだしていますが、個人が副業を始める割合はさらに拡大していくでしょう。
そしてこれをきっかけに複数の収入源を求める人が増えてくるのではないでしょうか。
情報セキュリティの今後
3つ目の着目すべき今後ですが、最近の新しいサービスのほとんどにはインターネットの技術を伴います。
IT技術を使用するということは情報セキュリティにも意識を向ける必要があるという事です。
インターネットサービスの媒体が悪用されると、なりすましができたり、犯罪に巻き込まれたりする可能性が生じます。
日本の情報セキュリティ意識は諸外国と比べると低く、海外からのDDos攻撃でサーバがダウンしたり、個人情報流出を起こしたりした例も数多くあります。
IT技術を用いてサービスを効率化・利便化することも重要ですが、リスクのことを考えて今後は対策していく必要があります。
まとめ
シェアリングエコノミーとはという所から、メリット・デメリット・事例などについて解説してきました!
技術発展において全て言えますが、新しいサービスによる市場拡大の裏側には衰退している市場も存在しています。
便利!と、1つの側面を見るだけではなく、将来どのような事がおきるか、多角的な視点で物事をとらえることが重要です。
多数の問題解決を目指し、様々な人が幸せになるシェアリングエコノミーサービスが発展していくといいですね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました(*'▽')