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国庫とは|国庫金・国庫支出金からわかりやすく解説

 

国庫とは?

 

国庫金や国庫支出金って何?

 

国庫金と地方交付税交付金の違いについて知りたい

 

こんな風に考えている人に向けて、この記事では解説しています。

国庫金や国庫支出金について理解を深めたいと思っている人には、特におすすめの記事になっています。

 

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国庫

国庫は財政に関する言葉で、「財源」「支出」といったキーワードと一緒に使われる事が多いです。

文字だけで判断すると、国の金庫のようなイメージをもちますが、そのイメージのとおり国庫はそれに近い意味合いがあります。

 

では国庫と国庫金について解説していくので、財政や国のお金などについて知りたい人はぜひ参考にしてみてください。

 

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国庫とは

国庫とは国家を運営するにあたって、引き出したり預けたりする預金のことや、国そのものの事という大きい概念で、捉えられるいくつかのケースがあります。

国庫と聞くて場所をイメージする人は少なくありませんが、国民のために公園や道路を作ったり、税金を集めたりする「国」としてお金に関する機能を国庫と呼ぶこともあります。

 

難しく国庫について説明すると、財政権の主体としての国家としての意味もあり、法令上「国」とほぼ同じ意味で使われることもあります。

 

国庫金について

国庫金とは国庫である国が管理している資金(現金)のことを指します。

直接的ではありませんが、私たちが普段銀行に預けている預金が日本銀行に預けられる事もあるため、その預金が国にとっての国庫金と言う事もできます。

 

国庫金は国民から集めた税金(国税)や、その他受け取った国の資金がそれにあたり、日本銀行に政府がお金を預けるため、政府預金という呼び方をする事もあります。

政府は普段から預金として日本銀行に国庫金を預けており、必要な時にお金の出し入れを行っています。

 

中央銀行とは?わかりやすく解説|3つの役割について

 

国庫金の種類

次に国庫金の種類についてです。

 

国庫金には、以下の3種類があります。

・歳入金

・歳出金

・歳入歳出外現金

 

歳入金とは税金や社会保険料など、国民が国に支払ったお金のことです。

歳出金とは公共サービスや年金などで、国が国民に支払うお金のことを指しています。

 

歳入歳出外現金は、名前の通り歳入でも歳出でもないお金のことです。

歳入歳出外現金に当たるものは多くありますが、地方公共団体に貸し付けるため発行した財投債(財政投資特別会計国債)で得た収入などが代表的です。

国庫金の種類については、国に入ってくるお金と、出ていくお金、それ以外のお金があると考えておけば良いでしょう。

 

国庫支出金について

国庫支出金とは

次に国庫支出金についてです。

国庫支出金とは、支出の中で地方公共団体(都道府県や市町村など)に、国が支出するお金のことを指します。

国庫支出金には大きく分けて3つの種類があります。

・国庫負担金

・国庫委託金

・国庫補助金

ここからはそれぞれの内容について解説していくので、国庫と地方自治体の関係について深く知りたい方はぜひチェックしてみてください。

 

国庫負担金

都道府県や市町村などの地方公共団体は、それぞれの地方で自治を行っています。

しかし業務効率化や義務教育の実施など、国と協力して行うべき仕事も少なくありません。

 

国庫負担金は、国と地方が協力して行う仕事に対して支払われるお金です。

国庫負担金は仕事に必要な費用として支払われるものなので、使い道が決まっています。

国庫負担金を受け取った地方自治体は、国から指定された方法でお金を使う必要があり、自分たちで使い道を決めることはできません。

 

国庫委託金

都道府県や市町村など地方公共団体は、国会議員の選挙やパスポート発行など国の代理として業務を行うこともあります。

国庫委託金は、国の代わりに行う仕事に対して支払われるお金です。

 

国庫委託金も特定の仕事に対して支払われるお金ですので、使い道が決まっており地方自治体が勝手に使い道を変えることはできません。

しかしこの説明だと、国庫負担金と国庫委託金は一見同じように見えますが、対象となる仕事が明確に異なっています。

 

国庫負担金は国と地方が協力して行う仕事に発生するのに対し、国庫委託金の対象は本来国がやるべき仕事です。

地方自治体が行う仕事内容によって、渡されるお金の名前が変わると考えれば良いでしょう。

 

国庫補助金

国庫補助金とは、地方自治体が行っている仕事に関係なく国から支出されるお金です。

国庫補助金の目的は、国がやってほしい政策などを地方自治体に実施してもらうことにあります。

 

例えば「市役所に最低でも1箇所のスロープを設置してほしい」という内容で、国が地方公共団体にお金を渡すなどのケースが考えられます。

資金が少なく国が決めた政策通り動けない自治体も多数あるため、国庫から国庫補助金という形でお金を出し、それぞれの地方に住む人の生活水準をキープしているのです。

 

しかし国庫補助金は、政策奨励という意図があるため国が決めた使い方しかできません。

そのため国庫補助金が大きすぎると、独自の考えで自立を行いたいという地方の希望は阻まれてしまいます。

以前は地方財政の10%を超えるとも言われていた国庫補助金ですが、現在は各地の個性を活かすため補助金を減らす方向で話し合いが進められています。

 

国庫支出金と地方交付税交付金の違い

国庫支出金と地方交付税交付金の違い

次に国庫支出金と地方交付税交付金の違いについてです。

国庫支出金も地方交付税交付金も、国から地方に渡されるお金という点では同じです。

しかし地方が自分で使い道を決められるかどうか、という点で国庫支出金と地方交付税交付金には大きな違いがあります。

 

ここまでの説明の通り、国庫支出金はすでに使い道が決まっているお金です。

国が特定の仕事や政策を行うため国庫から支出しているため、地方が自由にお金の使い道を決めることはできません。

 

一方、地方交付税交付金は国から与えられるお金であるものの、地方自治体が自分で使い道を決められます。

もともと地方交付税交付金は、地方自治体同士の収入格差を減らす目的で支給されるお金です。

 

地方が財政問題を抱えず、自治を行えるように交付されるため、国は用途を制限できません。

また、十分な財源がある地方公共団体には支援が不要と考えられるため、地方交付税交付金をもらっていない地方自治体も少なくありません。

地方が自由に使えるお金が地方交付税交付金、地方が自由に使えないお金が国庫支出金のように考えておくと良いでしょう。

 

まとめ

国庫とは・国庫支出金・地方交付税交付金などについて、解説してきました。

国庫金に対するイメージを国の資金だと考えておけば、なんとなくイメージが付きやすいのではないでしょうか。

 

テレビやメディアなどで財政についてよく取り上げられますが、国がどんな用途でお金を使っているか、更に知りたい人は、国庫の歳入歳出の内訳を確認してみるのがおすすめです。

 

最後まで読んで読んでいただき、ありがとうございました(*'▽')


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