漠然としてるけど政府って何?
政府が担っている役割について知りたい
小さな政府と大きな政府ってどう違うの?
こんな風に考えている人に向けて、この記事では解説しています。
政府の意味や種類、社会保障制度や国の役割について、興味がある人には特におすすめの記事になっています。
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政府
政府とは司法・立法・行政などの国家作用によって、国を治める機関の総称です。
「政府は○○の新制度が開始したのに対し、△△センターを来年度設置する事になりました。」「政府の○○対策は...」のように、政府をキーワードにメディアやニュースで取り上げられることがあります。
しかし政府に対するイメージがないと、政府が何を指しているのか分からず、それらの情報が漠然としてしまいます。
政府の意味と役割について解説していくので、政府に対する基本的なポイントを理解したい人はチェックしてみてください。
政府の意味とは
政府は、国の機関をまとめて指す言葉で、国会などの立法、内閣などの行政、裁判所などの司法が政府に含まれています。
立法では法律やルールを決め、行政で統治を行い、司法では法律やルールが正しく実現しているかを判断する役割があり、これらを機能させるのが政府です。
また、これ以外にも政治に関わるものは、広く政府の一部だと捉えられます。
「政府」の意味は非常に広く捉えにくいですが、政治に関連するものも、政府に含まれると考えておくと良いでしょう。
しかし政治を実際に行う内閣や都道府県などの組織など、行政のみを政府と指す場合も日本では少なくありません。
政府という言葉が使われている場合は「何が政府とされているのか」意識する必要があります。
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政府の役割
政府には、国を機能させるという大きな役割があります。
もし政府に関する機関が消えてしまうと、社会保障や年金がストップしたり、法律を守る人がいなくなったりして、国全体が混乱に陥るでしょう。
過去には国や政府の無い場所で暮らす人々もいましたが、政府の存在は現在、日本人の暮らしに欠かせないものとなっています。
政府によって、国民がより安心・安全な環境で暮らせるような体制を守ったり、時代に合わせて新しい体制を作ったりする役割を担っているのです。
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小さな政府と大きな政府
政府は以下のように、大きく2つに分けられます。
小さな政府
大きな政府
政府は日本にあるだけでなく、様々な国に存在しています。
国によっては政府の役割が強かったり、どのように経済に影響を与えているかは、地域や文化ごとに違いがあります。
では政府を小さな政府・大きな政府に分けて、メリット、デメリットをふまえて解説していきます。
小さな政府
「小さな政府」とは、経済や社会福祉になるべく関与しない方針を持つ政府のことです。
自由貿易主義や自由競争を徹底するアメリカが小さな政府としては有名で、現在も国民全員が加入できるような保険が用意されていません。
小さな政府のメリット
小さな政府のメリットは、国の運営にかかる費用を減らせることです。
社会福祉も必要最低限なので、税金を高く設定する必要はありません。
小さな政府のデメリット
一方小さな政府のデメリットは、もしもの時に国民が十分な補助を受けられないことです。
自分でお金を貯めて金銭的余裕があるなら問題ないですが、失業した時、病気になった時、いきなり収入が無くなり暮らしていけない人も出てきます。
もちろん民間の保険もありますが、「小さな政府」の代表であるアメリカは、貧しい人が保険に入れず十分な医療を受けられないことが問題視されています。
大きな政府
「大きな政府」とは、介護や医療などの社会福祉が充実している国のことを指します。
高税率ですが医療保障や暮らしの保証が手厚い例として、スウェーデンやノルウェーなどが良く取り上げられます。
大きな政府のメリット
大きな政府のメリットは、生活が難しい状況や、困っている人に対して国が積極的に支援を行うことです。
失業・病気・教育・高齢者/家族の介護による負担、どれだけお金を持っている人であっても、生活が突然厳しくなるリスクを抱えています。
そうした場合、国の制度が充実していれば生活の不安を最低限に押さえられます。
大きな政府のデメリット
反対に、大きな政府のデメリットは税金が大きくなってしまうことです。
十分な福祉を提供するには、補助金などで多くのお金が必要になります。
社会保障に回すお金を手に入れるため、国は税金を高く設定せざるを得ません。
貧しい人にとって大きな政府の存在は非常に有難いですが、お金持ちの人は税金をたくさん取られて不満を持ち、国外に出てしまうことも考えられます。
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政府のその他の在り方
一般的に日本で政府と言うと、内閣総理大臣や霞が関のビル群などを、思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
しかし政府の形は国や地域によって様々です。
政府が無いという状態もあり得ますし、十分な設備がないまま仮の政府として作られたものもあります。
ここからは、様々な政府の体制や状態について解説していきます。
無政府状態
「無政府状態」とは、名前の通り政府が無く、国として機能していないことを指します。
先ほども解説した通り、政府が無ければ法律も行政サービスも機能しないため、日本では考えられないほど治安が悪くなってしまいます。
無政府状態の中にも程度はありますが、放置し続ければモノを盗んでも、人を殺しても罰せられない状態になってしまうかもしれません。
そのため無政府状態は、最も早急に解決すべき問題だと考えられています。
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臨時政府とは
「臨時政府」とは、革命やクーデターなどで政府が廃止されたとき、次の政府が出来るまで臨時で政治を行う組織のことです。
あくまでも正式な政府が出来るまでの政府となりますので、国の状況によっては短期間で解散となることもあります。
臨時政府は臨時政権、暫定政府、暫定政権などと言われることもあります。
臨時政府を作り国内を安定させることで、治安の悪化や無政府状態の長期化を防ぐことが可能です。
亡命政府
「亡命政府」とは、他国から占領を受けた国民や政治家などが、逃亡先で作る政府のことです。
クーデターや特定民族の迫害などが原因で、今まで住んでいた地域で暮らせなくなることもあります。
しかし逃げた先で無政府状態だと危険であるため、国民や政治関係者が亡命政府を作り、これまで住んでいた地域に帰れるよう主張を続けていくのです。
亡命政府の中には、他の国家や地域の支援を受けているところもあります。
まとめ
政府の意味・小さな政府/大きな政府・政府の状態などについて、解説してきました。
政府は国の秩序を守るためのものです。
政治家などの不祥事や発言が大きく取り正されることもありますが、政府自体は暮らしに欠かせないものとなっています。
年金制度や社会保障、治安維持などについて考える際は、政府の在り方や政府が担うべき役割について着目するのが良いでしょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました(*'▽')