みなさんお金や通貨の意味や定義について考えたことってありますか?
仕事をしてお金を得て、何かを購入するためにお金を支払ってモノを手に入れる。
こんな当たり前のことを私たちは普段繰り返していますが、お金・通貨の持つ役割を考えることって、あまりないんじゃないでしょうか。
この記事では、私達が普段から利用している通貨の意味や役割などについて深く考えていきます。
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通貨の意味
通貨の意味や通貨が持っている役割を大きく分けると、
の3つになります。
現代ではこの通貨が持っている役割なしでは、生活がかなり不便になるでしょう。
現在私たちは、紙幣と硬貨を通貨として扱い、様々な取引に利用しています。このような通貨を信用貨幣と言うのですが、現在の主流通貨が信用貨幣になるまでに、多くの過程を経てきた歴史があります。
通貨の過去や歴史をさかのぼって考えると、より通貨の意味や価値について理解が深まるので、過去を振り返って通貨について説明していきます。
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通貨の歴史
現在、通貨は紙幣と硬貨で扱われていますが、過去の通貨には貝殻、穀物、布、家畜、金属などがあり、時代と場所により様々で、このような貨幣は商品貨幣と呼ばれていました。
商品貨幣の現代の通貨と違う点は、通貨そのものに価値があったという点です。
この商品貨幣のうち、通貨として金、銀などの金属が用いられる場合は金属貨幣と呼ばれます。
これがさらに発展したものが鋳造貨幣と呼ばれて、現在も使用されているコインも鋳造貨幣の一種と言えます。
鋳造貨幣と金属貨幣の違いとして、鋳造貨幣は「100円、500円」などの数字を持ち、扱われているコインや素材そのものが持っている価値が「100円、500円」などの数字より価値が低い点です。
また12世紀頃、銀行が行った振替業務に「預金通貨」が扱われるようになり、17世紀にはイギリスで、金貨の預かり証が「銀行券」へ発達しました。
このような通貨や券を信用貨幣と言います。
現在ではこの信用貨幣が通貨の主流となっていますが、その背景として銀行の発展は注目すべき重要なポイントになっています。
中央銀行の制度確立によって銀行への信頼が高くなり、他の鋳造通貨や商品通貨などに比べて、流通が簡単であることや決済システムの発展によって、信用貨幣は普及していきました。
こうした信用貨幣の大きな特徴に通貨そのものには、ほとんど価値がない点が挙げられます。
ではなぜ、信用貨幣が現代の通貨として扱われているのでしょうか
その理由は、銀行に大きな信用を置いているからです。
最近よく扱われるようになった電子マネーはまったく実態を持っておらず、信頼を置いていないと利用できなかった信用貨幣の特徴を表していますね。
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通貨の三つの役割
次に通貨の役割について説明していきます。
通貨の基本的な役割として、計算手段・支払手段・価値保蔵手段の3つがあげられます。
計算手段
まず計算手段とは、取引される商品の価値を通貨の単位によって表すことができる役割です。
通貨がこの計算手段の役割を持つことにより、様々なビジネスや仕事上で、手間が大きく省かれています。
例えば信用貨幣がなく、物々交換が取引の主流となっていた場合、農家や酪農家がそれぞれ生産したリンゴと牛肉はどのような分量ずつ交換するのが正しいのでしょうか。
現代では一般的なリンゴよりは、牛肉の方が価値が高いことについて、誰もが知っていますが、貨幣がなかった時代では、モノの価値を表す単位や尺度がなかったため、モノにどれくらいの価値があるのか調査する必要がありました。
つまり貨幣がなかった頃は、モノの価値や物々交換の交換比率について調査する必要があったというわけですね。
支払手段
2つ目に通貨の役割として、支払手段があります。
支払手段は購入したい商品の対価として、交換ができ、支払いを行える役割や機能のことを言います。
支払手段によって物々交換に必要となる欲求の二重の一致が、解消されることになります。
物々交換では、自分が売りたいモノと、購入したい商品を持っている人の一致、欲しい物の欲求が一致した取引相手を見つける必要があります。
しかし通貨の支払い手段を用いれば、商品を売却して通貨を受け取り、商品を購入するために通貨で支払えばいいだけですよね。
価値保蔵手段
最後に価値保蔵手段です。
価値保蔵手段とは、将来の商品購入のために一時的に支払手段を保存する役割のことです。
貯金ができるのはこの通貨のおかげだということが分かりますね。
まとめ
通貨の意味や役割、価値について説明してきました。
あまり意識して生活していませんが、私たちは通貨によって様々な恩恵を受けていることが分かりました。
しかし通貨の役割がしっかり機能するためには、通貨の価値が安定していることが前提になります。