資本主義・社会主義・共産主義の違いって何?
今の日本や世界は何主義なの?
お金で格差が生まれる資本主義は本当に正しいの?
こんな風に考えている人に向けて、この記事では解説しています。
資本主義しか詳しく知らないという人には特におすすめの記事になっています。
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主義とは
まず初めに主義についてです。
主義の意味は、何かを信じていたり、行動や方向性における思想の事を指します。
今回取り上げる、資本主義・社会主義・共産主義は国レベルでの社会の方向性を表し、国をどのように運営していくかに影響があります。
それぞれの主義には人によって様々な捉え方があるため、確実な答えがない点も○○主義を考える上で重要です。
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共産主義
共産主義は資本主義が台頭した事によって生まれた考え方で、目指す理想像の根底として平等があります。
産業革命で資本家の力が強くなった事により、国民が不満を持ち、マルクスなどを代表にこの考え方が広まっていきました。
産業革命によって機械が生まれると資本家は労働力に加えて、機械を使って効率的に生産活動を行うようになり、より多くの富を手に入れた背景があります。
共産とは
共産主義の中でも、共産とは財産をみんなで共有する事を示し、格差がない事を目指します。
そのため私有財産を禁止し、共同所有することで平等な社会を目指す思想だという事が分かります。
さらに詳しく解説すると人間が生活していく上で、必要な物を社会にあふれさせることで、完全な平等が実現できるという考えです。
共産主義の問題点
では次に、共産主義の問題点についてです。
実現するまでの過程が難しい
共産主義は実現できれば、格差なくみんなが幸せになれるという理念のもと、成り立っています。
しかし実際に共産主義国家になるためには、現在の資本主義システムからの移行や、政府を無政府状態に移行するなど、非現実的な課題を乗り越えなければいけません。
みんなが平等になるためには、資源をみんなが同じ数量で、差異なく所持していなければなりません。
そのため個人資産を誰が集めてどのように分配するのか、資本主義を元に成り立っている経済活動をどのように変えていくのかなど、想像以上に壁が残されます。
平等であるために、資源がたくさん必要
問題点の2点目は、みんなが平等であるために分配するための資源が多く必要になる事です。
食料などは分けやすく、分配がしやすいかもしれませんが、有形資産や無形資産などは、無数に作る必要が生まれます。
無政府状態
3点目は、無政府状態である事です。
現在は国や自治体が、様々な事を管理し、行政活動をおこなったりしてくれています。
しかし、理想の共産主義は全員が平等である事なので、全ての人が同じ権限や権利を持つことになります。
そのため政府があること自体、完璧な共産主義ではありません。
社会主義
社会主義はみんなで力を合わせて生産活動、経済活動を行い、平等に分配する、というのが大枠の考え方です。
そのため国が管理を行うので、資本主義のような競争は見られません。
国民みんなが同じような立場であるため、従業員や経営者などのように、働く人に格差がないことも、社会主義の特徴です。
しかしこの思想を達成するためには、管理する政府に大きい権力が集まってしまう問題点があります。
政府に強い権力がないと、国民が生産したものを集めて、国民全員に再配分する事ができません。
社会主義の懸念点
では社会主義の懸念点について考えて行きます。
独裁政権になりやすい
先ほども解説したように、社会主義を実現するためには政府の権力が強い必要があります。
そのため権力が一か所に集中し、独裁政権となる可能性が高いです。
頑張ってもインセンティブがない
2つ目は頑張っても、あまりインセンティブがない点です。
社会主義はみんなで頑張って、みんなで平等になろうという考え方のもとから、資本主義に比べて報酬としてのインセンティブがありません。
頑張って働いても、サボっている人と同じ報酬なら、確かに頑張ろうと考える人は少なくなるでしょうね。
国家衰退のリスク
3つ目は国家衰退のリスクです。
社会主義の生産活動では必要な数を計画して生産活動を行うため、過不足は生まれません。
物が大量に余ったり、全然足りなくなったりする現象が起きにくい反面、競争を行わないため良い商品・サービスが生まれにくいという問題があります。
しかし1929年の世界恐慌の際にソ連は、社会主義の計画経済によって、不景気の波からの影響をあまり受けませんでした。
社会主義体制を取っている国はまだいくつかあり、メリット・デメリットの両面がありそうです。
社会主義における平等
社会主義は、完全な平等とは言えません。
その理由として平等を維持するために、指揮する人がいるからです。
資本主義と共産主義における中間の平等の考え方になりますね。
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世界恐慌とは?|対策や当時の各国の状況について
資本主義
資本主義は前提として根底に自由があり、経済主体それぞれが儲けを得ることが許されています。
そのため遊びたいなら遊んでもいいし、経済活動がしたい人は働けばいいという自由が与えられます。
また、国が経済に介入しないことも資本主義の考え方です。
現在は国が介入していることもありますが、本来の資本主義は民間の企業だけが主体となって経済を動かしています。
資本主義では消費者の間で取引が行われます。
この取引の場所を市場と言い、市場で取引が行われることから市場経済という風に表されます。
ライバル企業との競争や、社内での争いがある実力主義の性質を持つのが資本主義です。
また、生産される物の数は市場で調整され、物の過不足が調整されるのが市場経済です。
お店で大特価セール!のようなキャンペーンは市場経済であるからこそ、実現可能と言えるわけです。
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市場とは何か|例・市場経済から分かりやすく解説してみた
まとめ
資本主義・社会主義・共産主義について解説してきました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます(*'▽')