この記事は高専に現在、在学していて進路に悩んでいる高専生や、編入学について気になっている人に向けた記事になっています。
①高専から同志社大学に編入するまで・編入後の生活、②高専から大学編入するメリットデメリット、③高専生の価値、④将来のために高専生がしておくべきこと
このような順番で高専からの大学編入をテーマに説明していきます。
7000字程度あり、少し長くなるので興味がある部分だけ目次から飛んでもらうのもおすすめです(*'▽')
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高専からの大学編入
編入学するまで
プロフィールにも記載していますが、私は高専(電気情報工学科)から同志社大学(文化情報学部)に編入学しました。
高専では電気情報工学科という学科に所属していて、電気回路やプログラミング、通信の勉強を主にしていました。
しかし学校生活をする中で、専門的な分野だけを勉強することに不安を感じ、この道をずっと進んでいいのかと自問自答をするようになりました。
こんな楽しくない勉強をしてこの技術はどこに活かされているのか、この科目を勉強する意味あるの・・、なぜ自分はこんな勉強をしているんだ!?と考えるようになったのがきっかけです。
また、社会人になって作業服を着ながら仕事をするのは、カッコ良くないから絶対いやだ!!!!
こんな自分勝手な思いもあって、編入学を決意しました笑
高専に入学してから、就職や進学についてあまり考えてこなかったのですが、高専4年生の後半にさしかかり、就職活動の説明会や進学の説明会、先生方の就職や進学のエピソードの話をよく聞くようになり、自然と自分の進路について考えるようになっていきました。
私は「まだ働きたくない!」こんなわがままな思いから進学を絶対すると決めていました。
高専の5年生(大学2年生)になり、就職活動を周りの友達がしていくような時期になってきました。
そのあたりから、進学組も受験勉強をするようになり、4年生とは少し教室の雰囲気が変わっていったのを覚えています。
少しすると技科大や国公立の大学の受験が始まって、面接練習や最後の詰めの受験勉強に励んでいる友達が多くなり、僕自身も勉強を熱心にするようになりました。
京都市の実家から通うことになっていたので、受験の候補として考えていたのが、京都工芸繊維大学、関西大学(総合情報学科)、同志社大学(理工学部、文化情報学部)、この4学部からどれかとりあえず受かればな~なんて軽い気持ちでいました。
しかし電気系の勉強が嫌いで、電気磁気学や電気回路などの受験科目がある京都工芸繊維大学を受験するのは絶望的。
同志社大学の理工学部も同じような受験科目で選択肢から外れ、必然的に残った関西大学(総合情報学科)、同志社大学(文化情報学部)が受験対象になりました。
一般私立大学受験のハードル
しかしそこには高専生であるがための落とし穴がありました。
高専生は専門的な勉強しかしていない!! そう、数学と専門科目しかできないんです・・。
関西大学(総合情報学科)の受験科目には数学と、考えたこともない小論文という未知の科目がありました。
同志社大学(文化情報学部)の受験科目は数学と、高専生がまったくできない英語・・
結局どこの大学でも受験ハードル高い・・
さらに技科大や国公立の大学に比べ、私立一般大学の編入学試験は開始が遅く、進路を決めて安心できるのが他の誰よりも遅いというのが現状でした。
クラスで進路決まってない人俺だけ!!!?
鮮明に覚えています。とても不安になって、進路を就職に切り替えて早く安心したいという思いが溢れていたのを思い出しました。
でももし編入学できたら、楽しい大学生活が待っている!こんな風に自分に訴え続け、編入学試験の勉強を頑張りました。
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【高専】の数学のレベルはどれくらい?|一般の学校より難しい高専数学
編入学試験
結果的には関西大学(総合情報学科)の試験では小論文ができず、数学もできずに、面接だけは上手く受け答えできた結果になりました。
そのため結果は不合格です。
2つ目の候補として受験した同志社大学(文化情報学部)では高専の数学と少し違い、データ分析に近い数学Ⅲの勉強が必要でした。
これまで勉強してこなかった分野を、初めから理解しようと思うとかなりのパワーが必要になりましたね。
また理系の高専から、文系の文化情報学部に編入したいと考える人はだれもおらず、当日の受験会場に来ているのは私だけでした。
試験問題の英語と数学では関西大学と同じように、良い手ごたえは得られなく、面接だけは良い手ごたえが得られました。
普通に考えると不合格なのですが、運がいいのか試験結果は合格となりました。
同志社大学 文化情報学部の3年次編入学の合格者受入数は、試験要項に若干名と記載がありました。
しかし当日の受験者は私一人なので倍率が1倍に増えて、合格に繋がったのでしょうか。いまだに理由はわかっていません。
合格後は一般の学校で様々な分野の勉強ができて、周りに多くの女子がいて、様々な出会いがあって、大学帰りにカフェによれる!これは良いことしかない!そんなことを思いながら、編入学するまでの期間を過ごしました。
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【高専】から文系学部という選択|理系から文系へ
編入学後
同志社大学に編入学後は高専の頃から考えていたことが叶い、履修登録で好きな授業を取れるようになり、大学生らしくサークルの勧誘も受けました。
3回生で大学1年目という珍しい学生でしたが、サークルの勧誘も様々な所からもらい、新入生歓迎会、タコパ、菓子パ、ピザパ(大学生は最後に〇〇パとつけたがるようです笑)、飲み会など、高専ではできないような経験ができました。
また実家に帰ってきて出かけられる場所も増え、不自由なく楽しい生活を送ることができました。
高専在学中に気軽にできなかった、学校帰りにカフェでコーヒーも簡単にできるようになりました。
また編入学をした人のために編入会というグループがありました。
そこで僕の人生に大きく影響を与えてくれる人と出会えたことも、編入学をして良かった点とも言えます。
まとめると私は高専を卒業後、一般大学に編入学して本当に良かった!!!!と心の底から思います。
高専からの進路に悩んでいる人は、一般大学への編入学という選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。
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大切な人を持つべき理由
高専から大学編入するメリット
では次に高専から大学へ編入学するメリットを紹介していきます。
専門分野だけではない様々な知識の習得
高専の4.5年生はどの学科でも授業科目が専門分野で多くなり、楽しくないと思いながら授業を受けていた人が多かったです。
私は同志社大学 文化情報学部に編入学し、単位変換によって情報系の必修授業の単位を全て取得した状態で、3年生が始まりました。
つまり高専で受講していた専門科目を、大学で勉強する必要がなくなり、以前から興味を持っていた経済系の授業を履修したり、心理学や哲学、文科系のまったく他分野の単位を履修しました。
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自信をつける方法|4つの方法と自信をつけるための習慣について考える
多様な価値観と出会える
一般大学へ編入学するまでの高専在学時に、当たり前だと考えていた価値観や常識が変わります。
高専の土地は田舎にある場合が多く、閉鎖されたとても狭いコミュニティで生活しています。
一般私立大学は高専よりも、都会にあり世間一般の大学生として生活ができます。
そのため多様な学生の考えと出会うことができ、編入学することによって様々な考え方を身に着けられるでしょう。
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入試が通常よりも簡単
通常、大学に入学するには高校でセンター試験や大学が出題する試験の勉強をする必要があります。
しかし高専から大学への編入学試験を受験する場合は、受験科目は多くて3.4科目となっています。
センター試験と比べると比較的短時間で、ある程度の大学は試験に合格することができます。
しかし難関国公立大学に関しては簡単だと言えません。高専の授業よりはるかに難しい専門的知識を習得する必要があるでしょう。(大阪大学の工学科に編入学した人はとても苦労していました)
単位変換が可能
4年生大学の卒業必要単位数は、学校によりますが大体120~130程度とされています。
私は3年次編入学する際に、大学の教務主任の方と話して、高専からの単位を74単位引き継ぐ単位変換を行いました。
同志社大学の文化情報学部では、卒業に124単位必要なので、残り50単位取得すれば卒業できる計算になります。
74単位を所持した状態で3回生を始められるというのは結構良心的ですね。
学校によっては単位変換するために難しいテストを合格する必要があったりするなど、編入学先の単位変換については、事前に調べておいた方が、絶対良い!と思います。
いや、本当に絶対これだけは調べておいた方が良いと思います笑
高専出身者に賢い優秀なイメージ
高専生なら分かると思いますが、高専の存在は世間的に珍しく、高専って何??専門学校?という人がけっこう多いですよね。
しかし私たちの親世代からは高専に対して「賢い学校か!」と言ってくれる人が多く、賢い優秀な人扱いされるのも、編入学する上でのメリットと言えるでしょう。
普通高校より学力は高いかもしれませんが、なぜ多くの人の印象が賢いみたいになっているのかは不明です笑
私たちの親世代で高専は、かなり有名な学校として捉えられていたのでしょうか。
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【高専】って頭いいの?|実際の高専生のレベルについて解説!
大学卒業後の進路が大幅に広がる
紹介する最後のメリットとして、大学からの進路は高専に比べて大幅に広がる点が挙げられます。
高専の就職活動は企業が高専に求人募集を行い、生徒が応募、もしくは先生が生徒に就職先を薦める傾向が強いです。
一般の大学生のように自分でマイナビやリクナビなどの就活サイトを活用しないことから、限られた情報しか知らない場合が多いです。
大学の就職活動では先生は就職活動を手伝ってはくれませんが、自分自身が気になる就職先を探して働きたい企業を進路とすることができます。
高専への求人は現場で働く職種が多く、大学に比べて自分の将来の可能性はかなり狭まります。
このような点から編入学には大きなメリットがあることが分かります。
高専から編入学するデメリット
安定した大企業への就職の道がなくなる
高専の就職率はほとんど100%に近く、その就職先は大手企業が並び、高専卒業後の安定大企業への就職というテンプレートがなくなります。
しかしこれからの時代、どんな企業でも将来が心配されています。
自分がどのような夢や目標を持って、人生プランを設計するのかとても重要になりそうです。
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【高専生】の就職先について|高い就職率の中身について卒業生が語る
自分で就職活動する必要が生まれる
メリットでも少し説明しましたが、高専では生徒の就職活動を先生が手伝ってくれます。具体的には先生が企業に生徒をおすすめしてくれます。
もちろん最終面接や履歴書を書くのは自分がすることになりますが、一般の大学生が行う就職活動に比べると、かなり楽に就職することが可能です。
高専から大学編入する場合、自分で就職活動する必要が生まれるので、ある意味デメリットだといえます。
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【高専生】に資格のおすすめを紹介!|役立つ資格は?
学費がさらに2年間必要
大学に進学すればさらに2年間学費が必要になり、学校や学部によっては200万以上必要になる可能性もあります。
進学に伴って一人暮らしする必要があれば、さらに生活費がかかりますよね。
学費や生活費のために奨学金を借りる場合は卒業後に返済で困る人が多いので、考えてから借りるようにしましょう。
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受験勉強する必要
編入学先によっては、受験勉強がかなり大変になる場合があります。
進路を考える時期には卒業研究も重なり、授業の課題も多く出題されるでしょう。
難易度の高い編入学を考えている場合は早めに、編入学先の事前調査や卒業研究の進捗を進めておくと、負担を軽減することができますよ。
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【高専】の卒業研究|レベルや内容について
社会から見た高専生
では次に編入学した後の事を考えていきます。高専生は社会や世間からどのように見られているのでしょうか。
高専生の定義
高専(高等専門学校)は、後期中等教育段階を包含する5年制の高等教育機関と位置付けられている日本の学校。
学校教育法を根拠とし「深く専門の学芸を教授し、職業に必要な能力を育成する」ことを目的とする学校である。(※wikipediaより引用してきました。
つまり高専は専門性の高い学生を育てるための教育機関であると示されています。
高専生の価値
しかし高専では一般の学生に比べて専門性を高くしようとするあまり、専門分野ばかりに囚われて経済学や商学などの社会に関する一般常識などの知識がなく、専門性の使い方を理解していません。
経済学の分野では、私たちはなぜ消費するのかという心理的な部分から、業界の傾向、自分たちが作ったものをどのように売るのかを学びます。
しかし高専ではこのような学びがないため、専門性の活かし方や可能性がかなり小さくなっています。
本来活かすことができる専門性の価値を知らないことから、会社に使われている人が本当に多いように感じます。
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高専生は編入学後、どうするべきか
最近はいろんな技術やテクノロジーの発展により、将来がどうなるか分からない時代ですよね。
そんな時代で高専生は社会に役立つ価値をもっているはずです。
もし編入学するのであれば、将来に向けてどのような目標や夢を持つのか、考えながら学生生活を送って欲しいです。
編入学した高専生が会社に使われるのではなく、自分の価値を理解して社会に届けてほしいと思っています!
私は普通のレールに乗った人生を歩むのが嫌だったので、いろんな勉強をしたり、普通の人はやらない経験をしてきました。
この記事を読んでくれている皆さんもそんな風に考えてくれると嬉しいです。
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【高専】から編入学した後のこと
高専生の固定概念を吹っ飛ばせ
従来の社会人は会社に長く勤め、その会社のノウハウや経験を活かし、仕事をしてきました。
そのため終身雇用という言葉が生まれ、長く同じ会社に勤めていることが有利で立派であると評価されていました。
高専生の大半もそう考えているのではないでしょうか。
しかしよく考えてみてください。
昔の価値観に囚われた大人が会社の課長や部長などのポジションに残り、その会社でしか役立たない経験やノウハウを持っていることで、上から指示を出しているのが現状です。
こんな過去の価値観や固定概念に目を向けず、高専生には頑張ってほしいと思います。
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何のために頑張るのか|夢を見て、頑張って、行動して人生を変える
高専の就職活動
次に大学の就職活動での高専卒と大学卒の違いについて考えてみました。
まず初めに1つ大きく言えるのは、高専の人は優秀な人が多い!ということです。
法則を見つけたり、考察する力、パソコンを扱う技術、高校1年生からの寮生活や一人暮らしで得た力が活きているんだなと感じました。
しかしコミニュケーション能力がないのは、高専生の弱みだと言えます。
このような特徴を理解することで、どのように行動すればいいか分かりますよね。
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【高専】の寮生活って厳しいの?|実体験から感じたメリットとデメリット
まとめ
編入学の話がメインなのにその後、自分の考察を書いてしまいました笑
長くなってごめんなさい( ;∀;)
これまでの話で高専から大学編入するメリットやデメリット、実際のエピソードについて分かってもらえたでしょうか。
もしだい.comでは今後も高専生に役立つ記事を発信していきます。また見に返ってきてくださいね。
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最後までよんでいただき、ありがとうございました(*'▽')